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木材の合法性等の表示にかかる実証事業の進め方           PDFダウンロードPDFファイル 【約196KB】

1 事業の概要
(目的)
合法性等が証明された木材、木材製品(以下合法木材という)について、一般消費者に対する普及拡大及び、建築関係事業者の効果的な資材調達や資材管理等に資するため、合法性等の表示を行うに当たっての手法及び課題を明らかにする。
(事業の概要)
@基本方針及び事業実施結果の評価手法の作成などのため「合法木材表示実証部会」を開催するとともに、A合法木材にマークなど表示(ラベリング)して出荷し、それに伴う課題・効果の調査及び関連する事例調査などの「実証調査」の実施、B海外における事例調査、展示会への出展などの「事業効果の確認」、およびC報告会の開催、報告書の作成などによる「成果の普及」を実施する。
2 委員会設置

違法伐採対策・合法木材普及推進委員会のもとに「合法木材表示実証部会」(メンバー)及び専門委員会(メンバー)を設置する

(委員会で議論する事項)
  • ア 実証事業で使用するマーク及び、使用規程の検討
  • イ ラベリング実証調査の方針(調査対象、調査内容)の決定
  • ウ 事業結果の分析、評価
3 実証事業
(1)合法木材に関するラベリング実証調査

合法木材供給事業者認定団体の協力を得て、合法木材供給事業者による合法木材へのラベリングの実施、関連する情報収集などラベリング実証事業を行うとともに、専門委員による分析調査を行う。

製材、合板、集成材、家具、木製品など幅広く(国産材、輸入材を原料とする製品を含む)を対象とし、20〜30の事業者を選定して事業を行う。

なお、この事業の実施に際し、合法木材推進マーク使用規程を一部改定する。

ア)実証ラベリング事業者の選定

自社の合法木材製品が合法木材であること表示することが効果的であり(製品が消費者・需要者に行き渡る直前の製造過程であるなど)かつ、導入が容易であり(製品にシールの貼付、印字などが効果的にできる過程をすでに持っているなど)比較的条件の整っている合法木材供給事業者を、認定団体の協力を得てラベリング事業者として選定する。

なお大規模事業者のみならず、中小製材工場を対象に含めることとし、当該事業者がラベリング事業に参画できるよう選定する。

イ)合法木材製品等へのマークの表示

ラベリング事業者は、表示することが効果的な最終製品などを中心に、最低1製品について、製品へ直接シールの貼付あるいは印字などにより、合法木材を示すマークの表示をする。

マークの表示については、全木連が合法木材推進マーク使用規程を改定し、実証事業であることを明示した上で、マークの製品表示を可能とし、表示責任企業を明確にすることとする。

併せて産地、樹種などの表示については既存の仕組みが活用できるようにする。

ウ)原料調達を含む流通過程の調査

ラベリング事業者の協力を得てイ)の製品を中心に原料調達過程を調査し、産地、合法性証明の過程などを明らかにする。

この場合、原料の流通段階でのラベリングの可能性を検討する。

輸入材については4(1)の海外調査の中で川上部分の調査も行う

エ)合法木材製品等の表示にかかる評価に関する調査

表示にかかる直接のコスト(シール貼付賃金、印字のための製版・ソフトの新規設定など)、対外的なラベリングに関する対応など、今回の表示に直接間接に関連する経費や人的なコストなどを調べるとともに、ラベリング事業者を対象とした表示制度全般についての意見を把握することとする。

また、合法木材供給事業者を対象に幅広く合法木材へのラベリングの実施可能性に関するアンケート調査を実施する。

オ)ユーザーを対象としたアンケート調査・ヒアリング調査

合法木材製品の普及の観点から今回のラベリングの結果がどのように機能したか検証するため、DIY店、建築施工企業、最終消費者など製品のユーザーを幅広く対象としてアンケート調査・ヒアリング調査を実施する。この過程で、表示内容についての認知を進めることとする。

(2)その他
ア) 他分野のラベリング実態調査
有機農産物など先行の環境ラベリングの実態を、普及実態と経緯、信頼性の管理、コストなどの観点から調査する。
イ) 県産材ラベリング実態調査
中小製材工場の合法性ラベリングの可能性を追求するため既存の県産材認定事業の中のラベリングの実態を網羅的に調査する。
4 事業効果の確認
(1)海外合法木材調査
3(1)実証調査の中の輸入材原料調達に関する調査と関連し、当該輸入材の輸出国における合法性証明およびラベリングの実態を調査する。(米国、欧州、マレーシア、インドネシア)
(2)展示会への出展
実証調査の事例を紹介するとともに合法木材のPRのためエコプロダクツ展に出展する
5 成果の普及
(1)報告会の開催
東京においてラベリング実証調査に参加した事業者を含め調査全体の成果を基に報告会を開催する。(平成24年2月予定)
(2)報告書の作成
6 スケジュール
スケジュール
合法木材表示実証部会メンバー
柿澤 宏昭北海道大学大学院農学研究院 教授
藤間 剛(独)森林総合研究所 国際研究推進室長
浅野 明雅全国森林組合連合会 林政・組織部長
中村 勝信全国素材生産業協同組合連合会 専務理事
尾薗 春雄(社)全国木材組合連合会 副会長
大橋 泰啓日本木材輸入協会 専務理事
岩森 毅全国天然木化粧合単板工業協同組合連合会
川喜多 進日本合板工業組合連合会 専務理事
片岡 辰幸日本集成材工業協同組合 専務理事
中山 義治(社)全日本木材市場連盟 専務理事
丸山 郁夫(社)日本家具産業振興会 事務局長
永沼 靖弘(社)日本DIY 協会 主事
大石美奈子(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会環境委員会 副委員長
岡崎 時春国際環境NGO FoE Japan 副代表理事
坂本 有希(財)地球・人間環境フォーラム フェアウッド・パートナーズ担当
合法木材表示実証専門委員名簿
氏名所属役職
根本 昌彦鳥取環境大学環境マネジメント学科教授
渡辺 昭治南九州大学環境造園学部地域環境学科教授
立花 敏筑波大学生命環境科学研究科准教授
堀  靖人森林総合研究所林業動向解析室室長
伊藤 幸雄岩手大学農学部共生環境課程助教
久田 卓興全国木材組合連合会主任研究員
佐々木 亮全国木材検査・研究協会調査研究課長
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