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違法伐採問題の背景と経緯

違法伐採の現状

○違法伐採:一般的にそれぞれの国の法律に反して行われる伐採。

○インドネシアでは、インドネシア政府と英国政府の合同調査の結果によれば、約50%以上が違法伐採。

○ロシアでは、環境NGO等の調査によると、20%が違法伐採と言われている。

違法伐採問題への対処

わが国としては、2000年のG8九州・沖縄サミット以来、「違法に伐採された木材使用しない」という基本的な考え方に基づいて、違法伐採問題の重要性を一貫して主張。

2005年7月のG8グレンイーグルズ・サミットにおいては、「グレンイーグルズ行動計画」として、政府調達や貿易規制、木材生産国支援などの具体的行行動に取り組むことに合意した、G8環境・開発閣僚会合の結論を承認。

サミットの成果を踏まえて、「気候変動イニシアティブ」として、我が国の具体的対策を内外に表明。

これまでの取り組み

○二国間協力:日本とインドネシア間での森林の現状や伐採状況の把握などの違法伐採対策で協力。

○地域間協力:「アジア森林パートナーシップ(AFP)」を通じた、合法性の基準や木材追跡システムの開発。

○多国間協力:「国際熱帯木材機関(ITTO)」を通じた、違法伐採木材取引の把握などのプロジェクトの支援。

○グレンイーグルズ 行動計画
(抜粋)

我々は、G8環境・開発大臣会合の違法伐採についての結論を承認する。この分野における我々の目的を更に推進するため、我々は同会合において指示された結論を、各国が最も効果的に貢献できる分野において行動することにより、推進する。▼詳細はこちら

○日本政府の気候変動イニシアティブ
(抜粋)

・「グリーン購入法」を用い、政府調達の対象を合法性、持続可能性が証明された木材とする措置を導入。(国等の各機関(格府省、独立行政法人等)を対象。地方公共団体・地方独立行政法人にも努力義務。)

・違法伐採木材の輸入や取引を止めるための任意の行動規範の策定に向け、各国へ働きかけ。

・履歴追跡システムの開発、ガバナンスの向上、腐敗防止のための教育、普及啓発、貧困対策、合法性の基準や確認・監視システムの構築、貿易統計の分析による違法伐採取引の把握等総合尾的に取組。

・2006年中にG8各国の専門家による議論を推進。

違法伐採問題の経緯

○違法伐採は、世界における持続可能な森林経営の向けた取組を著しく阻害するもの。

○我が国は、2000年のG8九州・沖縄サミット以来、「違法に伐採された木材は使用しない」という基本的な考え方に基づいて、違法伐採問題の重要性を一貫して主張。

○違法伐採対策として、
・二国間、地域間、及び多国での協力推進
・違法伐採木材の識別のための技術開発
・民間部門における取組の支援
を実施。

1998年5月 G8外相会合及び首脳会合(英国)
世界の森林に関する行動計画である「G8森林行動プログラム」(違法伐採対策を含む)について合意。
2000年7月 G8首脳会合(沖縄)
「輸出及び調達に関する慣行を含め、違法伐採に対処する最善の方法について検討」する旨を首脳声明について合意。
2002年6月 G8首脳会合(カナダ)
小泉総理から、違法伐採問題への取り組みを強調したG8森林最終報告書(専門家会合報告)を歓迎し、その実施も重要である旨発言。
2002年9月 接続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ・サミット)(南アフリカ)
違法伐採への国際的取組の必要性を強調した実施計画を採択。「アジア森林パートナーシップ」を正式に発足。
2003年6月 G8首脳会合(フランス)
小泉総理から、違法伐採対策のための国際的取組が重要である旨発言。「違法伐採の問題に取り組むための国際的な努力を強調するとの決意を確認した」旨を明記した議長サマリーを公表。
2003年6月 日本とインドネシアの間で、違法伐採対策のための協力に関する「共同発表」、「アクションプラン」に関係閣僚が署名。
2004年7月 G8首脳会議(米国)
アジア森林パートーシップ等を通じた接続可能な森林経営及び異邦伐採対策を含む「接続可能な開発のための科学技術(3R行動計画)」を採択。
2005年7月 G8首脳会合(英国)
政府調達や貿易規制、木材生産国支援等の具体的行動に取り組むことに合意したG8環境・開発閣僚会合の結論を承認。