違法伐採問題は、地球規模での環境保全、持続可能な森林経営の推進にと って重要な課題となっており、既に、英国では、政府調達において、政府調 達の対象を合法性・持続可能性が証明された木材・木材製品に限る措置を導 入するなど、世界各国において具体的な対策が進められている。
我が国としても、G8グレンイーグルス・サミットの結果を踏まえて公表 された「日本政府の気候変動イニシアティブ」において、国内における違法 伐採対策として、「グリーン購入法」により、政府調達の対象を合法性・持 続可能性が証明された木材・木材製品とする措置を導入することを表明し、 具体的に導入する際の合法性・持続可能性の基準、対象とする品目の範囲に ついて検討を行っているところである。
このような状況の中、国産材、輸入材ともに、合法性・持続可能性証明の 仕組みを確立する必要があり、「グリーン購入法」への導入に対応するため 国内の木材関連業界において、合法性・持続可能性が証明された木材・木材 製品の円滑な供給を可能とする体制を整備することが喫緊の課題となってい る。
しかしながら、@我が国においては新たな取組であること、A違法伐採対 策を推進するにあたり実効性、透明性を備えた合法性・持続可能性証明の仕 組みの確立が必要であること、B環境NGO等からも実効性、透明性を備え た仕組みの確立を求める要求が多いことから、木材関連業界団体による自主 的取組の体制整備を支援する必要がある。
このため、関係者から構成される協議会を設置して、企業等による既存の 取組事例の調査、各業界団体による自主的取組の実地検証を実施し、業界団 体等への情報提供、指導・助言を行うとともに、供給側・需要側双方への普 及・啓発活動を実施することにより、違法伐採対策の推進を図る。
(社)全国木材組合連合会
定額
平成18年度〜20年度(3年間)